顔色が悪い人の原因と症状、顔色をよく見せるメイクについて
ちゃんとお化粧して出掛けて、ニコニコ挨拶したつもりなのに、「あれっ、具合悪い?」「顔色悪いよ」なんて言われたらショックです。
自分では元気ハツラツ、リア充しまくりなのよ、と思っていても、なぜか周囲からは
元気がない、体が弱そう、挙句の果てには「やる気がない奴…」なんて勘違いされたら
たまったものじゃありません。
普段、毎日の診察で患者さんの顔色を見ている、臨床内科専門医の先生によると、顔色には精神的疲労も大きく関係し、もろに健康状態を反映しますから、体調をチェックする目安になるということです。
確かに、精神的につらい時、睡眠不足や栄養が偏っている時は、顔色も悪くなりますよね。
また、色彩心理学の世界では、色が人に与える心理や影響について
- 心理的な影響
- 生理的な影響
- 感情的な影響
があるとされ
【陽気な色と陰気な色】
明度(色の鮮やかさ)、彩度(色の鮮やかさ)ともに高いと陽気な感じになり、明度、彩度が低いと陰気な感じになる。色合いでいえば、暖色が陽気で寒色が陰気な感じである。
このように色によって相手が感じるイメージは大きいとされています。
もともとひとつの色がもつイメージにはプラスの面とマイナスの面があると言われ
健康なのに周囲からいつも顔色が悪いと言われる場合は、そのマイナスの力が働いていると考えられます。
「なんかあの人、生理的に受け付けないの…」というケースも
そういった色彩の印象が影響しているのかもしれません。
ともあれ、顔色が悪く見える原因って何でしょう?
もしあなたが、本気でお悩みの場合
- なんらかの病気や体調の変化があらわれている
- ファンデーションの選び方などメイクの仕方が間違っているのかも
上記2点について、よく調べてみる事が必要です。
この機会に、自分の顔色から、病気の症状をチェックしてみませんか?
健康であれば、顔色に合わせたコスメ選びで、カバーすることだって可能です。
顔色が良くない3つのタイプ|青・茶・赤が人に与える印象
顔色が良くない状態は、3つのタイプに分けられます。
<青白い>
白っぽい、青白い、青ざめているという状態です。
蒼白という表現も当てはまります。
冷静で落ち着いているというイメージの反面、孤独、憂鬱、冷たいという印象も与えます。
<茶色い・黒い>
黄色から茶色、土気色の状態です。
顔色が黒いとは、顔全体がくすんでいたり、目の下にクマができることも。
黒や茶色は大地の温もりや安定感などをあらわしますが、陰気、退屈、汚いといった印象も与えます。
<赤い>
顔が紅潮し、赤くなっている状態です。
赤ら顔やほてった顔もここに含まれます。
元々赤は情熱的で生命力に溢れるものとして、購買意欲を上げるためにバーゲンセールなどの広告でも多様される色です。
しかし顔があまりにも赤い場合、ストレスや圧迫感、などの印象を与える事もあります。
顔色が悪い原因と症状
では、顔色のタイプ別に、原因を探ってみましょう。
顔色が青白い人の原因
顔色が青白い人は、血行不良や体温の低下などが原因として考えられます。
このような状態になる要因としては、運動不足、冷房による冷え、冷たい食べ物や飲み物の摂り過ぎ、ダイエットによる栄養不足、精神的なストレスなどが挙げられます。
唇が青白く、下まぶたの内側が白い時は、貧血の可能性があります。
だるさ、息切れ、疲労感が強い場合は心臓のはたらきが低下していることもあります。
また、一時的に極度の緊張により、青白くなります。
これは、皮膚の交感神経が活発になり、顔の毛細血管が縮むことによって生じる症状です。
症状チェックと病気
以下の症状が起きていないかチェックしてみましょう。
- めまい
- 動悸
- 頭痛
- 耳鳴り
- 寒気
- 手足が冷たい
- おなかが冷える
- すぐにのぼせる
上記の前半5つに心当たりのある人は、貧血を起こしている可能性が高いです。
ダイエットをしている人は、しばらく控えましょう。
貧血は鉄分が不足し、血液中の酸素濃度が薄くなってしまう状態です。
めまいや動悸、頭痛、耳鳴りなども起きます。
鉄分が多い食材を摂り入れるようにしましょう。
チェック項目の後半3つに思い当たる人は、冷え症の可能性があります。
自覚していない人も、じつは冷え症体質ということもありますから、該当している人は、普段から体をあたためるようにしましょう。
冷えの対策はいろいろありますが、たとえば、シャワーだけで済ませず、ぬるま湯のお風呂にゆっくり浸かります。
冷たい食べ物や飲み物を摂りすぎないようにします。
靴下をはいて常に足を冷やさないというのも効果的です。
顔が茶色い・黒い人の原因
老廃物がたまっている状態です。
リンパの流れが滞り、肝臓や腎臓のはたらきが低下していて老廃物が排出できなくなっている可能性があります。
血行不良で、細胞に十分な栄養や酸素が届かなくなっています。
そうなると、代謝が悪くなり、分厚い角質にメラニン色素が沈着し、肌がくすみます。
血行不良が進むと、静脈のうっ血が目立つようになり、皮膚の薄い目の下にはクマができるのです。むくみや肌の乾燥も生じます。
顔色が黄色っぽい人は、肝臓や胆のうの機能が低下している可能性もあります。風邪をひいて肝臓の機能が落ちた時も黄色っぽくなります。
症状チェックと病気
顔色が茶色い人は、胃腸、肝臓、腎臓のはたらきが低下している可能性があります。
次の項目の症状をチェックしてみましょう。
- 便秘
- 胃痛
- 吐き気
- だるさ
- 食欲がない
- 目が黄色い
食後に胃痛がひどくなる人は胃潰瘍の可能性もあります。
ほかに、便秘や吐き気の症状も出ることがあります。
だるさや吐き気があり、食欲不振の人は、肝臓の機能が低下しており、急性肝炎や肝硬変などの可能性があります。
高熱が出て、肌や白眼が黄色くなる黄疸も出ます。
日本人の肌はもともと黄色っぽいので肌が黄色くなっても分かりにくいのですが、白眼には病気による黄色い色の変化がよく表れます。
目や肌が黄色い人は、胆のうの機能不全による黄疸の可能性があり、胆石などの胆のうの病気が考えられます。
いずれも、顔色が茶色い人で体調がすぐれない人は、内臓の病気の可能性があると言えます。
ただ疲れているだけと自己判断せず、病院を受診して適切な診断を受けましょう。
顔が赤い人の原因
体調と肌トラブルの2種類の原因が考えられます。
まず、発熱、高血圧、のぼせ、多血症などが原因として考えられます。
太っていると、血液中の脂質が増えて心臓に負担がかかり、顔の赤みが強くなります。
こうなると、メタボや糖尿病の疑いも出てきます。
肌トラブルの場合、ニキビ跡が色素沈着を起こし、その周辺がいつも赤くなるということもあります。
また、いつも使っている洗顔料やスキンケアアイテムがじつは合っていなくて、長い間に少しずつ肌に炎症を起こしているということも。
症状チェックと病気
自分の顔が赤いと感じたら、次の項目の症状をチェックしてみましょう。
- 体温が高い
- 血圧の上昇
- 嘔吐
- 呼吸困難(息苦しい)
- のぼせ
体温が高い場合は、風邪やその他の発熱をともなう病気の疑いがあります。
病院を受診し、適切な処置を受けましょう。
血圧は、140mmHg以上だと高血圧とされています。
高血圧の人は、肥満や高脂血症、糖尿病などと合併すると深刻な事態になります。これらはメタボリックシンドロームですね。
とくに肥満の人は、顔が赤くなる傾向があるので、顔色が赤く、肥満で血圧も高いという人は、軽い運動を続けて減量するのも、健康対策として有効です。
顔が赤くなり、嘔吐、呼吸困難が起きたら急性の一酸化炭素中毒の可能性もあります。
この場合は、意識障害、頭痛も起きます。
ガス漏れや石油ストーブの不完全燃焼などが原因になりますから、ただちに換気をし、原因となるものを止め、空気のきれいな場所に移動します。
のぼせでも顔が赤くなりますが、じつは血行不良が原因のことがあります。
血行が悪くて下半身が冷えると、熱や血液が上昇し、上半身や頭に汗をかいたり、顔がのぼせたりという症状が出ます。
体の冷えが関係しているので、足やおなかを冷やさないようにして、とくに下半身の血行を良くしましょう。
こうしてみると、顔色が悪い時には、様々な病気の症状と原因があることが分かりますね。
万が一、該当する項目があれば、早めに病院を受診しましょう。
では、上記に当てはまらない、健康な人が顔色を良くするには、どうしたらいいでしょう?
即効性のあるもので言えば、メイクで顔色をカバーする事だと思います。
具体的にとんなものか、一緒に見てみましょう。
顔色をよく見せるメイク、ファンデーションや化粧下地等の選び方
☆メイクのコツ
お化粧というとファンデーションがまず思い浮かびますが、どちらかというと
ベースメイクとポイントメイクが顔色をキレイに見せるには重要になってきます。
<コントロールカラー&化粧下地>
コントロールカラーは、肌色をカバーする色の入った下地です。
上級者向けで難しく敬遠されがちですが、上手に使うとナチュラルな肌色を演出できます。
青白い人は、ピンクのコントロールカラーを使うと効果的です。
茶色い人は、透明感を引き出すパープルが合います。
黄色系でくすんだお肌も、紫が乗るとクリアな透明感が出てきます。
赤い人は、グリーンかブルー、イエロー系を使いましょう。
<ファンデーションの選び方>
青白い人と茶色い人は、ベージュよりもピンク系で。
茶色い人は、オークルを塗ってからピンクを重ねると明るい印象に。
赤い人は、ベージュを使って顔の赤みを抑えます。
顔色に合わせて色を使い分けるのも大切ですが、塗り方にもコツがあります。
ファンデーションを塗る際は、コントロールカラーとコンシーラーでベースを作っておき、その後薄めに仕上げるのがコツです。
厚塗りしてもかえってファンデーションが落ちやすくなってしまいますし、肌の呼吸も阻害して良いことはありません。
丁寧にステップを踏んで、仕上げはあっさりにしたほうが、見た目もナチュラルで健康的になりますよ。
<チーク>
青白い人は、コーラルピンクか薄めのピンクを選びましょう。
やさしい発色で健康な肌色に見せてくれます。
茶色い人は、オレンジ系が抜群です。
パールやラメが入ったものは肌をキレイに引き立ててくれます。
赤い人は、チークは我慢しましょう。
下地とファンデーションをキレイにつければ、チークは使わないほうがかえって顔色が良く見えます。
<アイシャドウ>
茶色い人は、目のクマ対策に、ピンクのアイシャドウを下まぶたに乗せます。
肌の色になじみやすいので、健康的で魅力的な目を演出してくれますよ。
<リップ>
青白い人は、ベージュよりもピンク系を使い、グロスをつけるのもオススメです。
フレッシュでツヤのある唇は健康的に見えますよ。
茶色い顔色の人は、レッド系のリップも顔のポイントになり、華やかな印象になります。
こんなふうにメイクの方法で、顔の印象はかなり変えられます。
コントロールカラーからファンデーション、ポイントメイクまで、トータルで色を合わせていくと、自然な健康肌に見えるようになるでしょう。
ただし、メイクで健康的な顔色に見せるのは良いのですが、原因に病気が隠れていることもあるので、カバーすることだけでなく、顔色の原因を取り除くことも考えましょう。
その他の改善法
以上、メイクでの顔色のカバーや、原因となる病気の改善法をお伝えしてきましたが、最後に、それ以外の改善法をまとめてみましょう。
☆肌トラブルの改善
肌トラブルが原因で赤い顔の人は、毎日の洗顔やスキンケアを見直すべきです。
洗顔は、蒸しタオルなどを事前に行うだけでも、毛穴が開き、汚れが落ちやすくなります。
そうすると、洗顔料も少なく、泡でやさしく洗うだけで汚れが落ちるので、肌に刺激を与えるのを抑えられます。
洗顔後はしっかりすすぎ、肌にやさしい無添加のケアアイテムでお手入れをしましょう。
顔のマッサージを実践
青白い人や茶色い人は、顔のマッサージは積極的に行いましょう。
顔の血流を良くするだけでもワントーン明るくなって、顔色が良くなります。
赤い顔の人も、やさしくマッサージするのはOKですが、肌トラブルのある人は強い刺激にならないように。
また、体調から来る赤みは、安静にしておいたほうが良いこともあるので、体調を見きわめてからにしましょう。
・丁寧な顔マッサージ
手のひらで顔全体を押さえます。
目元、ほお、あごをぎゅっと押さえ、ゆるめる動作を3回から5回繰り返します。
あご、ほお、目元、額の順に、下から上に向かって、手のひらと指の腹で行います。
耳の後ろから首、鎖骨にかけて上から下へマッサージします。
・簡単なマッサージ
目や口を中心に集めるつもりで、顔全体を思いっきりちぢめます。
続いて、目や口を大きく開き、顔全体を大きくします。
これを3回から5回繰り返します。
人と会う前に行うと効果的!
・目のクマ解消マッサージ
指のはらで目のふちを1周します。
下まぶたの目じり→目頭→上まぶたの目じりまでをゆっくりマッサージ。
次に、人差し指と中指を伸ばして目の下にそろえておきます。
指のはらでパタパタと目の下のクマができる部分をやさしくタッピングします。
気持ちが良くて、目の疲れも取れますよ。
まとめ
以上、顔色のタイプと原因、改善法等をお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
顔色が悪い場合、病気が隠れていることもあるので、その場合は病気を治さなければ根本的には解決しません。
でも、健康な人でも、生活習慣やちょっとしたストレスなどで体調が変化し、それが原因で顔色が悪くなることはよく起こります。
ちょっとした生活上の原因である場合は、マッサージや、食生活や睡眠などの生活習慣を見直すだけでも、体調が良くなり、顔色も改善できますよ。
顔色が悪いと言われてしまったら、まずはすぐにできる方法で改善してみて、それでも効果が上がらない場合は、病気を疑って適切に対応するようにしましょう。
顔色は健康のバロメーターなので、日頃から健康管理に役立てたいですね。